近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、仕事と不妊治療の両立が課題となっています。
厚生労働省が行った調査によると、不妊治療を行っている女性のうち、仕事と不妊治療との両立ができず、16%の方が離職し、8%の方が雇用形態を変更しています。
両立支援には当事者の支援だけでなく、両立のための職場環境への働きかけや、治療との両立に伴う不利益取扱やハラスメントを予防するための取り組みも必要となります。
本講習では、仕事と不妊治療の両立に悩んでいる相談者の状況を理解するための知識を獲得し、事例によって具体的な支援を検討できることを目的としています。
受講いただいた皆様のご感想
講習で学んだことは、一口に不妊治療と言っても、段階があるということ、また、その段階に応じて費用・時間・身体的負担が異なるということです。、実際自分の部下や同僚が不妊治療を実施する際には、精神的・身体的・時間的・費用的負担を踏まえて、適切な支援をしていきたいと思っています。悩みを言い出せずに辞職しかないと思いつめないよう、自分から不妊治療も含めた家庭の事情について言い出しやすいような雰囲気づくりのために、自分の家庭の悩みなどをこまめに打ち明けたり、不妊治療について悩んだ同僚の経験などを定期的に共有していくことで相談しやすい雰囲気づくりを醸成していこうと思いました。
空豆様
残念ながら、男性である以上は不妊治療そのものへの寄り添いは、当事者になれないため限界があると感じたのは正直な気持ちである。その不足分を、厚生労働省が展開する不妊治療に関する支援制度、都道府県の不妊治療相談センターなど、正しい知識と機関の理解、リファー先の確保と情報交換といった環境支援を行うことで、担当することとなった場合は対応をしていきたい。今後は職場においても労働力の高齢化が進むことが見込まれる中で、事業場において疾病を抱えた労働者の治療と仕事の両立への対応が必要となる場面に生かすことができると想定される。そうすることで、時に経験で補えない分を知識と運用技術で対応していきたい。
NAO様
講習を通して感じたことは、自身の不妊治療に対しての無知具合を第一に感じました。また、不妊治療に特化した休暇制度や助成制度、フレックスタイムやテレワークも不妊治療をされている方への負担軽減ということも本講義を通して学ぶことができました。現在マネージメント業務を行っているため、まずは社員から不妊治療の相談を受けた際には本講義で学んだ働き方の提案を実施できればと思います。不妊治療の大変さということを本講義より感じたため、本人の負担を少しでも軽減できる意識を持ちつつ話を聞いていきたいと思います。
自身の経験から不妊治療に対して、ある程度理解しているつもりでした。統計をもとに日本の現状を再確認し、医学的側面も説明していただき、改めて不妊治療は女性にとって負担が大きいと痛感しました。情報は日々アップデートして、クライアントにまた社内の人事担当者として、社内にも様々な情報を提供できるようにしておきたいと思いました。最後におっしゃっていた「知っている人を増やし、味方になってくれる人を増やす」まさにコレだなと思いました。それだけで仕事と治療の両立がしやすくなると思います。
不妊治療をしている当事者の方は、時間的、精神的、経済的、身体的負担など、様々な負担を抱えていらっしゃることを改めて認識する機会となりました。私たちキャリアコンサルタントは、相談者の一人として、問題や課題を確認整理し、中長期期的視野を持って考えていけるように助言や情報提供をおこない、当事者の方が納得感をもって進めていけるように支援していく役割を担っていることを感じました。今後、本日の講習の学びを意識し、自分自身も視野を広く持ち、様々な角度から問題にアプローチし整理しながら焦点を絞っていけるよう、支援していきたいと感じました。
よっしー様
不妊治療の相談を受ける機会がほぼない状態となっているが、今回なぜこの講習を受けたかというと、機会がないからこそ、数名しかいないその世代から相談されたときに、困らないように知識をアップデートしたいという理由でした。まさに本日学ぶことができて本当によかった。
Mさん様
私自身はキャリアコンサルタントの資格取得者として管理職の立場からも、不妊治療をしたいと悩んでいる社員がいたら、真っ先に相談に乗れるよう、会社の制度を運用実績も含めて確認することと、不妊に悩む方への特定治療支援事業や相談窓口、よくあるQA等を熟読して理解を深める。いずれにしてもチェンジ・エージェントとなるべく日々邁進していく。
先の見えない不安や様々な負担をどう減らすのかというところでは、CLが何を望んでいるのかをしっかりと聴き、どのような支援をどのような順序でしていくのかが大切なのでしっかりとしたプランニングをして進めたいと思いました。今回厚生労働省の資料の中にも不妊治療連絡カードなど活用できそうな資材がありましたので参考にしたいと思います。
K様
会社内の人事担当ですら、時にはあまり制度等に詳しい訳でもなく、結果、CLも黙って不妊治療を受けている方が多いことを知った。私がキャリアコンサルタントとしてできることは、社内制度の確認と市町村での補助金や支援など、治療方法などの種類と保険適用についての知識を身につけ、安心して不妊治療を受けていただけるように支援することである。不妊治療という扱いを間違えればハラスメントに成りかねない案件なので、会社へ対するアプローチも忘れずに行っていきたい。子育てだけではなく、不妊治療を安心して受けることができる社会を目指して、キャリアコンサルタントとして上記のように実践してみようと思う。
のえる様
今回講習を受けて、不妊治療は思っていた以上に大変な治療であり、また認識していた以上に女性側に負担が大きいものであるということを再認識しました。今後実践していきたいこととしては、キャリコンとして相談を受ける際には、まずは大変な気持ちを受け止めて、頑張りを称賛するのはもちろんですが、その先の支援については、状況の整理をしっかりと行い、今回学んだ知識を生かして、どのように妊娠まで、もしくはどこまで頑張って治療を続けるかを検討してもらう機会にしてもらいたいです。また、妊娠がゴールではなく、中長期でキャリアプランやライフプランを考える機会としてもらい、今後の人生を改めて見直していただく機会として活用してもらおうと思います。
たくさんたべる様
キャリアコンサルタント更新講習スケジュール
仕事と不妊治療の両立支援
日程:2025年5月16日(金)19:00~21:00
受講料:9,500円
対象:国家資格キャリアコンサルタント有資格者(非課税)
認定時間:事前学習1時間、オンライン講習2時間、事後課題1時間(習得度確認試験) 合計4時間
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