【受講者の声】仕事と不妊治療の両立支援　-キャリアコンサルタント更新講習-

2025.06.09

近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、仕事と不妊治療の両立が課題となっています。
厚生労働省が行った調査によると、不妊治療を行っている女性のうち、仕事と不妊治療との両立ができず、16％の方が離職し、8%の方が雇用形態を変更しています。
両立支援には当事者の支援だけでなく、両立のための職場環境への働きかけや、治療との両立に伴う不利益取扱やハラスメントを予防するための取り組みも必要となります。
本講習では、仕事と不妊治療の両立に悩んでいる相談者の状況を理解するための知識を獲得し、事例によって具体的な支援を検討できることを目的としています。

受講いただいた皆様のご感想

厚生省のマニュアルの中にあったチェックリストや社員アンケート、連絡カードなど、参考になる情報が多く得られた点も大変有意義でした。私が今後関わる企業様に、同じような取り組みがあればその運用面について何か一緒に考えられないかと思った次第です。不妊治療の相談を受けたことはありませんが、そのような機会が訪れてもしっかりサポートできるよう、CCとしての人間力もっと上げていかねばと思いました。（Bobo様）

不妊治療をはじめ生殖補助医療は日々進化していて、生殖補助医療で出生した新生児は年々増えていること、不妊治療は身近なものであることを改めて認識しました。国の動きにも変化があり、子育て世代へのバックアップもあり、時代が変わってきていることを把握し、日々の知識のブラッシュアップと技術の向上、自己研鑽、周りへの情報共有や協力を得ること大事であると感じました。今後も関係者との連携や情報共有を続けながらキャリアコンサルタントとしてできることを実行していこうと思いました。（サモエドさん様）

通院の急なスケジュール変更や職場での配慮が得られにくい状況が、離職やキャリア中断といった選択を余儀なくさせていることに強く心を動かされました。また、不妊治療を周囲に伝えることへの心理的抵抗の大きさや、言い出しにくい職場の雰囲気も、当事者の孤立を助長していることを痛感しました。不妊治療に取り組む相談者に対しては、休暇や勤務形態など職場の制度を一緒に確認しながら、上司や同僚にどのように伝えるか、アサーティブな表現を一緒に考える支援を行いたいと考えています。（M.I様）

講習を踏まえて、組織も個人も共にリテラシーの向上が大前提として重要だと学びました。また対峙するキャリアコンサルタントも不妊治療の概要を把握しておくとともに、心理的・身体的専門性が必要なご相談の場合には、適切なリファー先を繋ぐことが重要だと感じました。プライベートの事で相談してはいけないと思い込んでいるケースも多いので、職場、病院、家庭、専門機関など頼れる先の選択肢を示し、孤立させない支援をしていきたいです。