キャリアコンサルティングでは、クライエントが対人関係やコミュニケーションの中で悩んでいることが多く見られます。その原因の一つに「認知の歪み」が挙げられます。
この講習では初学者が認知の歪みから生じる対人関係問題やコミュニケーション問題に対処するための理論・ツールとして論理療法を学びます。
【講習の目標】
この技能講習では、論理療法を次のような場面で活用できることを目指します。
・相談者が課題が生じている背景にある非合理な信念に気づくことができる（自己理解が深まる）。
・相談者が非合理な信念に気づき、それを修正することで合理的な信念に基づいた意思決定や行動変容につなげることができる。
・初学者が論理療法のプロセスを学ぶことで、実際のキャリアコンサルティング場面で論理療法を使えるようになる
受講頂いた皆様のご感想
講習から知識として学んだ事は、キャリコンを学んだ時に理解していたはずなのに、あやふな部分があり今回の受講で理解が深まりました。書き換えロールプレイステップ時も書き換え方がわかりませんでしたが、少し緩めるくらいで良いと言う事がわかり勉強になりました。今後実践としては、悲観的ビリーフ発言が多いCLがおり、今後の相談を考えておりましたが、非合理な価値観を書き換えられる範囲で実践したいとおもいます。(T様)
今後実践してみたいことは「否定的で前向きになれない感情のもととなるビリーフを整理し、合理的な考え方に置き換えること」です。ミスをした部下が「私はこの仕事に向いていないので退職したい」と言ってきたときは、思いとどまらせるのに苦労しましたが、今度はABCDE理論を使って一緒に考えたいと思います。また自分自身にも応用して日々後ろ向きな感情が出たときに、自分に反論して、より柔軟で建設的な行動を取れるようにしたいと考えています。（スギ様）
論理療法の基本的な枠組みであるABCDE理論を学ぶとともに、実際にロールプレイを通してイラショナルビリーフを扱う難しさを体感できた。特に、資料にもあったように論理療法は「セルフカウンセリングであり、日常での実践が重要」である点を強く実感した。今後は、自分自身の日常場面でも「〜でなければならない」と感じたときに、資料で紹介されていた「〜とは限らない」「〜の場合もある」という柔軟な視点を意識して練習していきたい。（ポメラニアン様）
特に印象に残ったことは、人が抱くイラショナルビリーフ（非合理的な思い込み）が、キャリア選択や行動に大きな影響を与えるという点です。ワークを通じて、自分自身も「どうせ私は何をしてもうまくいかない」「飽き性の人は同じ仕事が続けられない」といった無意識の思い込みを持っていたことに気づきました。これらの信念は事実ではなく、過去の一部の経験から自動的に一般化したものであることが理解できました。今後は、相談者に対しても、言葉の背景にあるイラショナルビリーフを丁寧に確認しながら、ABCDE 理論を活用して信念を客観的に捉え直す支援を実践したいと考えています。（M様）
講師の先生がおっしゃっていたことで、スライドにも記載のあった「論理療法は、セルフカウンセリングである」というお話が印象的である。スライドには「自分の価値観を修正できない人が、他者の価値観を修正することはできない」と記載があったが、まさしくそのとおりだろう。講師からも口頭の指摘にもあったように侵襲的な側面を有している点も要注意である。まずはセルフカウンセリングでトレーニングを積み重ねて、強引にではなく、ごく自然に、ビリーフも書き換えを促していけるスキルを高めていきたいと思う。（yamato様）
キャリアコンサルタントの資格を取得する際にABCDE理論は学びましたが、具体的な手法は知らなかったため、今回受講しました。専門用語の意味や、イラショナルビリーフの書き換えの意図や流れについて、ロールプレイングをして、短時間で理解ができました。この理論は意識していなかったのですが、私の人生を振り返ると、この書き換えを繰り返して、生きやすさを手に入れた実感があり、今回の学びで、この流れに言語付与されて、附に落ちる時間でもありました。（匿名希望様）
キャリアコンサルタント更新講習スケジュール
＜初学者対象＞事例検討とロールプレイで学ぶ論理療法～イラショナルビリーフの書き換え～
認定時間：オンライン２時間＋事前・事後課題各１時間：合計認定４時間
受講料：9,500円
日程：2025年12月16日(火)19:00～21:00
2026年1月15日(木)19:00～21:00
2026年2月13日(金)19:00～21:00
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