【受講者の声】倫理的課題への対応事例検討

キャリアコンサルタントが活動する上で、その使命を果たすために守るべき基本的な事項をまとめたものとして「キャリアコンサルタント倫理綱領」があります。
本講習では、キャリアコンサルタントが「個人の人生設計に関わること」の責任と重要性を自覚し、一層高い倫理観を持って活動ができるよう、具体的な事例を通じて現場での対応を検討します。
倫理の領域の中でも、とくに身近に生じやすい守秘義務をテーマとしています。

例えば、
・コンサルティングを担当している企業の人事部の方から、「面談に来ている◯◯さんの様子がおかしい。メンタルヘルス不調の疑いもあり、人事としても対応したい。何を話したのか教えてほしい」と言われた。
・コンサルティング中の話題から、職場イジメが生じていることが疑われる。人事担当に報告が必要だろうか?
このような葛藤がある事例に直面した際に、どんな判断基準を持って、どのように考え、どう行動しますか?

講習の中では、「生命倫理領域の一般原則」から、判断軸を学び、「倫理的ジレンマの検討 7段階」に沿って、倫理的課題を検討するプロセスを学習します。

ご受講された皆様のご感想

講習を踏まえて学んだことは、「相談現場で遭遇する、キャリア相談関連領域の知識・技術・経験だけでは対処できないあらゆる葛藤や懸案があった時に、正しい対応を発見するのではなく、議論を通して創り出していくもの」だということです。特に「議論を通して創り出していく」という言葉にハッとするような気づきがありました。
越先生の押し付けのない柔らかい安全安心な雰囲気が、倫理が「議論を通して創り出される」時の「場」にとても合っていて、お陰で安心して話し合いをすることができました。いつも温かく有意義な学びの場を作っていただき、本当にありがとうございます。

KOKI様

今回の研修を通して、守秘義務の例外にいざ対峙した時、コンサルタントは少なからず秘密保持とその例外への対応についてジレンマを抱くということを理解しました。個々でのケースについて想定し、解決策を考えることは、とても勉強になることだと思います。解決策を考えるところまででなく、それを実施した際の結末を予測することも大切な勉強となります。事例検討は、勤務先にいる数名のキャリアコンサルタントとも行えるので、今回のハラスメントや児童虐待だけでなく、様々な事例について少しずつ実践していきたいです。

てつ様

 キャリアコンサルタントとして相談現場で遭遇する、知識・技術・経験だけでは対処できない葛藤や懸案が発生した際は、キャリアコンサルタント倫理綱領と、生命倫理領域の一般原則に「誠実」「忠誠」を付け加えた四原則を指針として解決策を検討すべきと理解した。特に誠実原理・忠誠原理は、クライエントとカウンセラーの関係性があって成立する為、重要である。
また立場(カウンセラー・医療系従事者・心理士・ケースワーカ等)やカウンセラー自身の問題により、導き出される結論は異なり正解が一つではないという点について改めて倫理的な問題への対応の複雑さ、難しさを感じた。倫理的ジレンマの検討7段階を行うことで、ゴールとなる理想の解決策をイメージする点を意識して、今後相談対応を行いたい。

T.N様

ハラスメントへの対応については本業でかかわっているが、ハラスメントを行っている(行為者側)からの発言はほぼないため、対処方法が難しかったが、今後実務での 同様のケースが出てきた場合は今回の学びを活かして、生命倫理領域の一般原則と照らし合わせながら、倫理的ジレンマの整理を行い、一番よい方策を考えていきたいと改めて考えました。今回のハラスメントの事例については事実確認が難しいこともあるため、他の方の意見を参考に今後の業務に活かしていきたいと思いました。

SM様

キャリアコンサルタント更新講習スケジュール

倫理的課題への対応事例検討~現場で生じる守秘義務の例外~

日程:2025年5月9日(金)19:00~21:00
   2025年6月4日(水)19:00~21:00
   2025年7月4日(金)19:00~21:00
受講料:9,500円
対象:国家資格キャリアコンサルタント有資格者(非課税)
認定時間:事前学習1時間、オンライン講習2時間、事後課題1時間(習得度確認試験) 合計4時間

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