キャリアコンサルティングでは、クライエントが対人関係やコミュニケーションの中で悩んでいることが多く見られます。その原因の一つに「認知の歪み」が挙げられます。
この講習では初学者が認知の歪みから生じる対人関係問題やコミュニケーション問題に対処するための理論・ツールとして論理療法を学びます。
【講習の目標】
この技能講習では、論理療法を次のような場面で活用できることを目指します。
・相談者が課題が生じている背景にある非合理な信念に気づくことができる(自己理解が深まる)。
・相談者が非合理な信念に気づき、それを修正することで合理的な信念に基づいた意思決定や行動変容につなげることができる。
・初学者が論理療法のプロセスを学ぶことで、実際のキャリアコンサルティング場面で論理療法を使えるようになる
受講頂いた皆様のご感想
今回の講習を受けて、物事の受け取り方や思い込みが、人の感情や行動に大きく影響していることに気づきました。今後は、ミスやうまくいかなかったときこそ冷静に受け止めて、行動を見直す習慣をつけていきたいです。そして何より、クライアントに対しても、丁寧にご説明させていただいて、自身を不適切に責めてしまうことのないよう、物事の受け取り方を見直すお手伝いをさせていただきたいと改めて強く思いました。
AY様
ABCDE理論について、名称や概要は従来から知っていたが、どのような場面でカウンセリングで使用するのか意識していなかった。今回の講習ではクライエントに理論をどう説明するかの演習があり、その上で「じゃあイラショナルビリーフの書き換えをやってみましょうか!」という、カウンセリングの自然な流れを体験することができた。カウンセリングの際には①きっちりラポール形成を行い、②『こういう療法があるんですがやってみませんか?』というようにクライエントが受けてみてもいいという心理状態にして、③正しい言葉を選んで実施しないと、効果が出るどころか信頼を失う可能性があるということを身をもって感じることができました。
くまさん様
自分自身もABCDE理論を自ら用いながら、クライアントがどんな非現実的なものの見方や考え方であるイラショナルビリーフを持っていて、それが「ねばならないビリーフ」か「悲観的ビリーフ」か「卑下ビリーフ」か「我慢できないビリーフ」か見分ける力を養っていくことが必要であるということを学びました。キャリアコンサルタントとして、職業を通したクライアントの話を聞いていく中でこの人がどんなイラショナルビリーフを持ち、非現実的なものの見方や考え方持っていることにより生きづらさを抱えているのか一緒に考え少しでも楽になるように論理療法を用いて、方策の実行の中で、提案していきたい。
のりすけさん様
知識としてイラショナルビリーフ、ラショナルビリーフについて知っていたが、これをどうカウンセリングに活かすのかと考えたことはなかった。これはABCDE理論も同じことで、今回現実に使用する方法を知れたことが良かった。また今回、自分の中のイラショナルビリーフについて考える機会を与えていただけた。思い込みや非合理的な価値観は私の中にもあり、そのことがカウンセリングに影響していたのではないかと思い立った。今後は自分の中のイラショナルビリーフと向き合いながら、クライアントに真摯に対していきたい。
TT様
知識として、REBTを用いる段階や、論理療法の概要、その活用にあたってのステップ等が学べました。その中でも特に、まずは感情に注目し、繰り返すパターンに着目することや、論理療法の説明や理解を得ることが重要なポイントであることが理解できました。今後実践してみようと思うこととしては、まずはそこまでこだわりが強くないクライアントに対して、関係構築~問題把握~具体方策の実行の流れで、丁寧にステップを踏んで実践してみることで、基本型を体得することから取り組んでみたいと思います。
KT様
キャリアコンサルタント更新講習スケジュール
<初学者対象>事例検討とロールプレイで学ぶ論理療法~イラショナルビリーフの書き換え~
認定時間:オンライン2時間+事前・事後課題各1時間:合計認定4時間
受講料:9,500円
日程:2025年6月17日(火)19:00~21:00
2025年7月24日(木)19:00~21:00
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